2025年11月実施のオンラインセミナー「IPC・起業準備のレッスン<第3回:人材育成>」
このセミナー内容をベースに、シリーズ投稿したいと思います。中小企業診断士・自己肯定力トレーナーの宮澤奈緒子です。
起業する際に、
当初から「人を雇いたい」「チームで取り組みたい」と考えている方がいます。
一方で、一人ではじめる方もいます。私も一人です。
そして 「一人では回らなくなってきた」「そろそろ誰かに手伝ってもらいたい」 と、次のステージに進む方もいます。
人を雇う前に立ち止まって考えたいこと
いずれにせよ、起業家ご自身で考えていただきたいことがあります。
それが、「この事業(ビジネス)は、何のためにやっているのか?」 という問いです。
「あたたは、何のためにこの事業(ビジネス)をやるのですか?」
「あなたの事業(ビジネス)は、社会に対してどんな価値を提供しようとしていますか?」
「あなたが事業(ビジネス)を通じて目指したい理想の社会の姿はどうですか?」
ぜひ、お一人でやっている方にも考えていただきたい問いです。

なぜこの事業をやるのか
起業初期は、やりたいことや、やることが多いものです。
そして、気づくと「忙しい=頑張っている」状態になりがちです。なんとなく、目先のことをやっていると仕事をしている気分になるのです。
けれど、忙しさそのものは目的なのでしょうか。
忙しいばかりではありません。
自分で事業をはじめてみたものの、
思ったようにいかないこと、上手くいかないこと、迷うこと、悩むこと、小さなトラブル。
落ち込むことや困難と思われることも出てきます。
「何のために、この仕事をしているのか」
「誰に、どんな価値を届けたいのか」
「目指したい理想の社会の姿はどうなのか」
この問いが、自分の中で言語化されていると、自分の使命や目指すところとして、自分の軸やベクトルとなるのです。
単に仕事をこなすだけでなく、自分を勇気づけ奮い立たせることができるものなのです。
パーパス・ミッション・ビジョンとは?
パーパス・ミッション・ビジョン。
なんだか似ているような、違いが微妙に感じるカタカナ言葉です。
| 概念 | 問い(何を表すか) | 時間軸 | 主な焦点 | 役割・イメージ |
| パーパス | Why(なぜ) 企業は何のために存在するのか?(企業の存在意義) | 現在 | 社会・世界 | 企業の北極星(最も根本的な目的) |
| ミッション | What(何を) 企業は何を果たすべき使命・責務とするのか? | 現在 〜未来 | 社会・事業 | 企業が果たすべき使命(戦略の方向性) |
| ビジョン | Where(どこへ) 企業が将来目指したい理想の姿はどこか? | 未来 | 自社・世界 | 企業が到達したい山の頂上(具体的な未来像) |
創業時から3つすべてを考えておく必要もありません。なくても起業はできます。
でも、人を雇わなくても、どれか1つでも、考えておいてほしいのです。
これは、ご自身の北極星、使命、未来像として、事業を継続する勇気を与えてくれるものとなるからです。
パーパス・ミッション・ビジョンの役割
そして、次のステージに進んで人を雇用したとき。
ここでも更に大切になるのが、 パーパス(P)・ミッション(M)・ビジョン(V)です。
小さな組織ほど理念が必要な理由
PMVというと、「大企業が掲げる立派な言葉」 というイメージを持たれがちですが、 実は小さな組織にも重要です。
なぜなら、 経営者の考えや価値観が、 組織全体にダイレクトに影響するからです。
PMVがチームにもたらす効果
パーパス(P)・ミッション(M)・ビジョン(V)がチームに共有されていると、
「共通の目的が生まれる」「判断の基準が揃う」「困難なときも踏ん張れる」という土台ができます。
「この仕事は、この事業の目的を実現するために必要なんだ」
そう理解できたとき、 仕事は単なる労働ではなくなります。
事業が拡大するときに起こる変化
事業が一人で完結しているうちは、 多少目的が曖昧でも、大きな問題にはなりにくいものです。
しかし、人が関わり始めると状況は変わります。
・仕事を分担する
・指示や判断が必要になる
・価値観の違いが表に出る
こうした変化の中で、「何を大切にしている事業なのか」が共有されていないと、小さなズレが少しずつ大きくなっていきます。
事業は“作業”の集合体ではない
人がいきいきと働けるかどうか。
それは、仕事そのものよりも、「その仕事に意味を感じられるか」にも大きく左右されます。
仕事の意味が共有されていない組織の特徴
仕事の意味が共有されていない組織(チーム)では、
・言われたことはやるが、それ以上は考えない
・問題に気づいても、指摘しない
・主体性が育たない
といった状態が起こりやすくなります。
これは、能力ややる気の問題ではありません。「目的が見えていない」ことが原因です。
指示待ちが生まれる本当の理由
社員(メンバー)に「主体的に取り組めるようになってほしい」 という声を聞くことがあります。
ですが、指示待ちは、 メンバーの姿勢の問題ではなく、
・判断基準が共有されていない
・何を大切にすればいいのかわからない
という状態からも生まれるものです。
判断の軸がない中で勝手に動くのは、誰にとってもリスクだからです。
まとめ|あなたの事業は何のためにあるのか
さて、起業しようという方、起業した方。
人を雇っても雇わなくても、ぜひ一度、立ち止まって考えてみてください。
「あたたは、何のためにこの事業(ビジネス)をやるのですか?」
「あなたの事業(ビジネス)は、社会に対してどんな価値を提供しようとしていますか?」
「あなたが事業(ビジネス)を通じて目指したい理想の社会の姿はどうですか?」
完璧な言葉でなくて構いません。
自身で考え、言葉にすること。
それが、これからご自身を支え、
チームをつくる際の、何よりの土台になります。
おまけ|私のビジョン
私のビジョンをご紹介します。
これは、office38²のWebサイトのトップページにも記載しています。
10年後、
地域になくてはならない価値ある企業やお店人が増えているように
事業者がその持ち味を活かし、いきいきと輝いて事業を継続できるように
経営者も働く人も充足感を持って事業活動に参加し、
利用する顧客も取引先も、その企業と取引できることに満足を得られる社会を実現する
起業して数カ月が経過した頃に考えました。
洗練された文章ではないけれど、自分の言葉。
考えておいて心から良かったと思っています。なければきっとブレブレな私。















