今年も新潟県「女性のための起業講座」で登壇の機会を頂戴しています。
新潟を中心に全国で活動する中小企業診断士の宮澤奈緒子です。
起業に関する調査から今日は「起業していない理由」について見てみます。
起業していない理由
こちらの調査は起業予備軍を対象に調査しています。日本政策金融公庫 「2023起業と起業意識に関する調査」より引用。
起業していない理由はお金に関するものが多い
起業していない理由で回答者が多いのは、赤枠で囲った回答。
1位「自己資金が不足している(48.8%)」
2位「失敗したときのリスクが大きい(32.1%)」
4位「十分な収入が得られそうにない(22.6%)」
これってすべて、お金に関することだと思いませんか。
そして「失敗したときのリスクが大きい(32.1%)」には、以下の回答が挙げられています。
1位「安定した収入を失うこと(63.7%)」
2位「借金や個人保証を抱えること(61.1%)」
3位「事業に投下した資金を失うこと(59.4%)」
これらもすべてお金に関することです。
これらの回答は「起業していない理由」ではありますが、あらかじめわかったことにより、リスクを回避できたとも考えられます。
ですから、マネープランも含めた事業計画書を作成することは大切なことなのです。
起業後でも間に合うこと
起業していない理由のうち、青枠で囲った回答。
「財務・税務・法務に関する知識が不足している(20.0%)」
もちろん、これらの知識は事前にあった方が良い内容です。ですが、知識がなければ起業できないかといえば、答えはNo、いいえ。
私は「起業後でも間に合う」とお話ししています。
財務・税務・法務は、中小企業診断士、公認会計士、税理士、弁護士、社会保険労務士、行政書士などの専門家がいる分野だからです。わからないときは専門家に教えてもらうのです。
商工会・商工会議所にも相談できます
個人事業や小さな企業であれば、これらの士業に相談しなくても、身近な地域の商工会・商工会議所で対応が可能な内容もあるのです。商工会の元職員だった私が断言します。
例えば、
起業時に必要な届出や、経理、確定申告。
従業員を雇用した際の労働保険(労災保険、雇用保険)、社会保険(健康保険、厚生年金)。
こういったことは商工会・商工会議所に相談できるのです。
商工会・商工会議所は法律で定められた公的な経営支援機関です。ご活用ください。
会費もみなさんが思っているほど高額でありません。個人なら月額1,000円程度かな。