「惚れるしくみ」がお店を変える

「惚れるしくみ」がお店を変える

「惚れるしくみ」がお店を変える 小阪裕司
この本は初版が2000年11月。私の手元にあるのが2001年11月の9刷。
20年以上前に買った本です。私にとって、捨てられない本。
小さな規模の商売にも取り入れられる、身近で実践的なマーケティングの本です。

「惚れるしくみ」がお店を変える
「惚れるしくみ」がお店を変える

中小企業診断士の宮澤奈緒子です。
手元にあるこの本をパラパラめくると、本は赤茶けているし、シミもあるし、当時付けた付箋は元の色が不明なくらい変色しています。線もたくさん引いてあって、書き込みもたくさんあります。私はシャーペンで記入派。
2001年とか2002年というと、当時、私が商工会に転職して3~4年経過した頃です。転職してこれまでとは違う、経営に関する仕事を始めたことから、色んな本を読みあさっていた頃だと思います。
そして、前職の印刷会社に勤務していた頃に日経流通新聞(現:日経MJ)が好きになり、マーケティングにものすごく興味があった頃でもあります。

小さな商売に向いている

私がこの本を読んで、その時に思ったのは、「(この考え方、やり方は)小さな商売に向いている!商工会の会員さんが取り入れやすい」です。

商工会は主に小規模事業者支援をしていて、支援先は家族経営や家族+アルファの従業員規模のところが多いのです。商工会の経営指導員になったときに、経営戦略やマーケティングについても研修で学びましたが、一般的な本だと小規模事業者よりは規模が大きい中小企業以上向けという印象でした。
ところが、この本に書いてある内容は、小さな規模でも取り入れやすい。身近で実践的です。

「ひと」にフォーカス

「ひと」にフォーカス

この本の目次から、私が気になるフレーズをご紹介。
・「ひと」にフォーカスして儲けのしくみを作る
・ひとは“ワクワク“を求める動物だ
・お客を永遠のファンにする
・お客はなぜあなたのもとを去っていくのか
・さらに継続的な人間関係を築く
・ワクワク系商人は「芸人」だ
・儲けることはあなたの義務だ!

タイトルの『「惚れるしくみ」がお店を変える』にあるように、売れるしくみ(マーケティング)は惚れるしくみ。
モノにフォーカスするのではなくて、「ひと」にフォーカスして、永遠のファンになってもらう。
お客様との継続的な人間関係。
この目次を見ているだけで、自分を振り返ることができます。
私はお客様を喜ばせる芸人であるだろうか。

著者の小阪さんが話しているような、語りかけてくれているような文章です。図や写真が多く、読みやすい。
この本を読んだ後、私は小阪裕司さんの著書をしばらく追い続けました。
著書をかなり持っています。

商工会での私の導入事例

そういえば、私自身も商工会の会報に考え方を取り入れました。
お客様との関係を身近にする手法です。取り入れた会報を発行してすぐに、商工会長が「これ、いいね。みんなが良いと言っているよ」と教えてくれました。会報をご覧になっている会員さんからの反応もありました。会報をきっかけに会員さんと職員の会話が生まれました。
小阪さんの言う「絆づくり」だと思います。

本の紹介というより、私の思い出話になりましたが、マーケティングの良書だと思っています。
経営のご支援(コンサルティング)をしています

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