自己有用感?自己肯定感?なんだそれ?

子どもと大人

新潟を中心に全国で活動している中小企業診断士・自己肯定力トレーナーの宮澤奈緒子です。
先日、2時間ほどのセミナーで自己肯定感についてお伝えした際に、
「自己有用感」についてご質問をいただきました。
自己肯定感と自己有用感。
確かに、なんだか似たような言葉でよくわからないですよね。
とても良いご質問で、大切なことだと思うのでご紹介します。

自己有用感と自己肯定感は同じですか?

【ご質問】
子どもの学校の校長先生が「自己有用感」が大切だと言っています。
宮澤さんが言っている自己肯定感と同じですか?

【回答】
校長先生が、生徒の「自己有用感」を大切になさっているとのこと。
自己有用感という言葉は学校現場でよく用いられているようです。

「自己肯定感」と「自己有用感」の違い

自己肯定感(自尊心、自己評価)は、自己の存在価値を自分で感じることです。
それに対して、
自己有用感、自己重要感は、”他者”の存在を前提として自分の存在価値を感じることです。

この言葉の違いを前提にすると、
私は自己有用感の土台(ベース)に自己肯定感が重要だと考えます。
というのは、
私がお伝えしている自己肯定感は、存在レベルの自己肯定感です。
生きていていいい、存在していていい、自分は大切な存在なんだ
このベースがないと、他者からの評価を気にするようになり、
自分軸より他人軸になるのではないか、心配されます。

「自己有用感」は決して悪いものではありませんしかし、

「自己有用感」は決して悪いものではありません。
存在レベルの自己肯定感の上に、
自己有用感(他者のために役立つ自分)を積み重ねられると
自分が他者へ役立ったこと貢献できたことの喜び等を自信として積み上げて、
ますます自己肯定感を高めていけると思います。

こんな記事を見つけました。
https://diamond.jp/articles/-/208597
・・・・・
(引用)
「自己有用感をどう高めるか?」という出題であれば、
たとえば、クラスの中で係の仕事を担当してもらって
「あなたがこの仕事をやってくれるから、みんなとても助かっている」
と声を掛けるなどということが考えられます。
・・・・・
この例でいうと、ベースの存在レベルの自己肯定感がない子にとっては、
”この仕事をやっている”条件付きの自分を褒められている(承認されている)ことになります。
極端に言うと、
他人に役立つことをしない自分には価値がないと心の奥底で感じてしまいかねません。
条件はなくとも、
存在しているだけでまるごとOKの感覚が、
私がお伝えしている自己肯定感です。

存在レベルの自己肯定感を育むこと

存在レベルの自己肯定感が低い状態で、
自己有用感(他者のために役立つ自分)だけで自分の存在価値を積もうとしてしまうと
他者の視線ばかりを気にするようになってしまうのではないかと私は思います。
そして、それはご本人にとって
生きづらさ、生き苦しさになる時があります。

先生方を批判しているのではありません。
先生方も学校がとっても忙しい中でがんばっていらっしゃいます。
確かに個々の自己肯定感の状態は、数値で測れないので目に見えてはわからないです。
私は、なぜ学校教育が自己有用感を重視しているのかが疑問なのです。
まずはその子の存在まるごと(存在レベルの自己肯定感)を認めて、他者の役に立っているか否かや、他者との比較でなく、その子の良いところ、その子自身の成長を認めてあげてほしいなぁと思うのです。

学校現場で「自己有用感」が重要視されている理由は、こちらの資料を読んで理解ができました。
参考になさってください。

存在しているだけでまるごとOK

「青少年の体験活動等に関する意識調査(調査:国立青少年教育振興機構)」によると、2008年からの経年調査では、日本の子どもたちの自己肯定感は少しずつではありますが高まっています。
これは喜ばしいことです。
誰もが、存在しているだけでまるごとOK!なのです。
この感覚を育んでほしいと思います。

ビジネスの世界でも同じ

今回のご質問は子どもの学校の話でしたが、大人になってからのビジネスの世界でも同じです。
土台としての自己肯定感(存在レベルの自己肯定感)の上に、自己有用感を積み重ねていくと、自信としてさらに積み上げていけるのです。
上司(先輩)が、部下(後輩)のモチベーションを高めるためにも、まずは相手の存在そのものを認めていただきたいのです。それが相手の自己肯定感を高める手助けになります。
他者の役に立っているか否かや、他者との比較でなく、相手の良いところ、その人の成長、取り組みのプロセスを認めて、それを相手に伝えてほしいなぁと思うのです。
自ら主体的に動ける能動的な人材を育成するには大切なことだと思っています。
上司(先輩)が相手のことを肯定的に見ることができると、お互いに相手の価値を認め合えると、組織の人と人との関係も変わってきます。そしてそれは組織風土となるのです。

視点を変える

仕事ができない、やる気が見えない部下(後輩)に悩む上司(先輩)の方もいらっしゃいます。
視点を変えてみてはいかがでしょう。
仕事の面で良い点が見つけられないければ、プライベートなことの中から見つけていただくのも良いと思います。相手に関心を持ってくださいね。
また物事は表裏一体です。相手を普段とは別の見方をすると、良い面が見えてくることもありますよ。



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この記事は2023年1月にアメブロで投稿した内容に加筆修正を加えたものです。

・・・・・

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